可変QRコード(動的QR)とは|仕組みと、選ぶ前に確かめること
公開 2026-08-21
可変QRコードとは何か、普通のQRコードと何が違うのか知りたい
可変QRコード(動的QR)は、QRコードに「中継用のURL」を入れておき、実際の行き先はサーバー側で管理する方式です。読み取った人は中継URLを経由して転送されるため、QRコードの絵を変えずに行き先だけを差し替えられます。URLをそのまま絵にした静的QRは、印刷した時点で行き先が固定されます。
静的QRと可変QRの違い
静的QRは、行き先のURLそのものを白黒の点に変換したものです。読み取ると、点の並びから復元されたURLへ直接アクセスします。サーバーを経由しないので途中で止まる心配がなく、無料で作れて、サービスが終了しても影響を受けません。代わりに、行き先は永久に変えられません。
可変QRは、点になっているのが中継用のURLです。読み取ると、まず中継URLへアクセスし、そこから本来の行き先へ転送されます。管理画面で転送先を書き換えれば、同じ絵のまま行き先が変わります。代わりに、中継サービスに依存します。
どちらが優れているという話ではありません。行き先が二度と変わらないと言い切れるなら静的QRで十分です。名刺のメールアドレス、店舗の固定電話、変わらない公式サイトのトップページなどです。少しでも変わる可能性があるなら可変QRを選びます。
仕組み ― 実際に何が起きているか
読み取りから表示までは、こう進みます。①スマホのカメラがQRを読み、中継URLを取り出す。②ブラウザが中継URLへアクセスする。③中継サーバーが、そのURLに紐づく行き先を調べる。④「この場所へ移動してください」という応答を返す。⑤ブラウザが行き先へ移動する。
④の応答が重要です。HTTPには複数の転送方法があり、どれを使うかで可変QRが機能するかどうかが決まります。
301(恒久的な転送)を使ってはいけません。 301は「この移動は今後ずっと変わりません」という意味なので、ブラウザは結果を保存します。一度読み取った人は、次から中継サーバーに問い合わせず、保存した古い行き先へ直接飛びます。行き先を変更しても、その人には一生反映されません。 可変QRの意味が消えます。
正しくは 302 や 307(一時的な転送) を使います。「今回はこちらへ」という意味なので、ブラウザは保存せず、毎回サーバーに問い合わせます。だから変更が即座に効きます。Pivolinkは 307 を返しています。
この違いは外からは見えません。サービスを選ぶとき、発行された中継URLがどの番号を返すかを一度確認しておくと安心です。ブラウザの開発者ツールのネットワークタブで、転送の行に表示されます。
選ぶ前に確かめること
中継サービスが終了したら、刷った紙は全部死にます。 これは可変QR最大のリスクです。Googleの短縮URLサービスが終了し、世界中の印刷物が使えなくなった前例があります。
確認すべきは3つです。①中継ドメインは誰のものか。 サービス提供元の共有ドメインだと、そのサービスと運命を共にします。独自ドメインを使えるサービスなら、最悪ドメインごと引き取って自前で転送を続けられます。②データを書き出せるか。 QRと行き先の対応表を書き出せないと、乗り換えるときに手作業になります。③無料プランの制限は何か。 件数だけでなく、月間の読み取り回数の上限を見ます。上限を超えたときに転送が止まるのか、課金されるのかも違います。
印刷部数が多いほど、この確認の重みが増します。 数千枚のチラシに刷るなら、10年後もその中継URLが生きているかを考える必要があります。
運用してみて分かった落とし穴
自社でPivolinkを運用していて、実際に踏んだものを書きます。
切り替え条件を重ねると、片方が一度も使われないことがあります。 「時間帯によって行き先を変える」と「ランダムに2つへ振り分ける」を同時に設定した場合、先に当たった条件だけが使われます。時間帯の設定で1日を隙間なく埋めると、振り分けが永久に発火しません。エラーは出ません。「なぜか同じ場所にしか飛ばない」という形で気づきます。条件を重ねるときは、上位の条件に当たらない時間を意図的に残します。
設定した直後は、必ず自分で読み取って確かめます。 管理画面上の設定が正しく見えても、実際の転送先が想定と違うことがあります。設定して終わりにせず、スマホで読んで着地点を目で見てください。
紙に刷る前に、印刷見本で読み取ります。 画面上で読めても、紙の質や印刷解像度、インクのにじみで読めなくなることがあります。暗い場所でも試してください。
よくある質問
- 可変QRコードと動的QRコードは違うものですか?
- 同じものです。可変QR、動的QR、ダイナミックQRはいずれも「印刷後にリンク先を変更できるQRコード」を指します。呼び方がサービスによって違うだけです。
- 可変QRコードは無料で使えますか?
- 多くのサービスに無料プランがあります。ただし作成できる件数や月間の読み取り回数に上限があるのが一般的です。Pivolinkの場合は3件・月間1,000アクセスまで無料です。
- リンク先を変更すると、読み取り回数の記録は消えますか?
- 消えません。同じQRコードの記録として引き継がれます。行き先を変えながら、そのQRが累計で何回読まれたかを追い続けられます。
- 可変QRのデメリットは何ですか?
- 中継サービスに依存することです。サービスが終了すると、印刷済みのQRコードがすべて使えなくなります。独自ドメインが使えるか、データを書き出せるかを事前に確認してください。また転送を1回挟むため、表示がごくわずかに遅くなります。
- 転送が301だと何が問題ですか?
- 301は恒久的な転送を意味し、ブラウザが結果を保存します。一度読み取った人は次回から保存された古い行き先へ直接飛ぶため、リンク先を変更しても反映されません。可変QRでは302または307を使う必要があります。
Pivolinkは、QRコード・NFCタグのリンク先を後から変えられるサービスです
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